茶釜(ちゃがま)

茶釜(ちゃがま)とは

茶釜

美味しいお茶には欠かせない茶釜

茶道を心得ている人にとって、美味しいお茶を点てる為に欠かせないのが茶釜です。
茶釜は茶道具の一つでお茶に使うお湯を沸かす為の釜ですが、その種類は数えきれないほど豊富にあり、茶道を心得ている人に限らず骨董品が好きな人にとっても茶釜は魅力的な物でしょう。

茶釜の種類

茶釜は釜の形や蓋の形、口の造り方などによっても種類分けされますが、大きく分けると作られた場所によって大きく4種類に分けられます。

骨董品としても魅力の高い「天明釜」

まず、天明釜あるいは天命釜と呼ばれるものです。
これは下野国佐野庄天命、今の栃木県佐野市の犬伏町で作られたもので、丸み帯びた形の釜が多く、地紋が少ないのでシンプルで落ち着いた雰囲気のある茶釜です。
また茶釜を作る時、型挽きと呼ばれる土と粘土を混ぜ合せながら鋳型を作る工程の時にあえて挽き目を残していますので、素朴な味わいや詫びた風情のある骨董品好きにはたまらない逸品と言えるでしょう。

華やかな印象のある茶釜は「芦屋釜」

次に芦屋釜と呼ばれる、筑前国遠賀川の山鹿庄芦屋津、今の福岡県で作られた茶釜です。
芦屋釜は真形の形が多く、鐶付は鬼の顔にかたどられ、胴の回りには羽などの装飾模様があしらわれていて、天明釜と比べるととても華やかな印象のある茶釜になります。
国の重要文化財に指定されている茶道具はたくさんありますが、重要文化財に指定されている茶釜のうち、ほとんどが芦屋釜であるほど歴史の深い茶釜でもあります。

注文して作る「京釜」と「関東釜」

そして、3種類目が室町時代末期から京都三条釜座で作られた京釜です。
京釜が作られた時代は調度、千利休によって茶道が流行の波になっている時代でもあった為、古作が好きな人は芦屋釜や天明釜を選んでいましたが、好みの釜を使いたい人は京釜を注文するなどとても人気があったと言われています。

最後の4種類目が関東で作られた関東釜です。
関東釜には江戸名越家や江戸大西家、堀家や山城など様々な種類があります。

細かく分けると数えきれない茶釜の種類と魅力

茶釜は作られた場所や時代だけでなく、形によって四方釜や車軸釜、釜の口の造りによって輪口や立口、蓋の形では一文字蓋や掛子蓋など、茶釜には数えきれないほど様々な特徴があり、特長の組み合わせによって釜の名前も魅力も、骨董品としての価値も変わるのです。
茶道具の一つとして使いやすいかどうかではなく、細かい部分にも注目し、自分好みのデザインを探すつもりで骨董品巡りをしてみると、茶釜の様々な魅力に触れられますのでお勧めです。

茶釜の骨董品の魅力は使ってこそ味わえるもの

茶道具などの骨董品を買い集める人は多いですが、中には集める事が、飾るのが目的という人も多い事でしょう。
しかし、茶釜の魅力は使ってこそ味わえるものです。
茶釜は鉄製ですので、骨董品の茶釜はどうしても錆びが酷くなりやすく、お湯を沸かせば赤いお湯になってしまいがちですが、手入れ次第では錆びを落としお湯を沸かす事が出来ます。
茶釜の錆びを落とす方法をいくつか紹介しますので、骨董品の茶釜を手に入れたら、是非一度はその茶釜で沸かしたお湯でお茶を味わってみましょう。

茶釜の錆びの落とし方

まず、茶道具を売っているお店では釜の錆びを取る為に送り焼きをしてくれる所が多いので、購入したお店に相談してみましょう。
釜を再度焼きいれても赤いお湯が出る場合は、内部の錆びを取り除くように一度丁寧に釜を洗い、その後、茶釜にお茶の葉を大量に入れぐつぐつと煮込むつもりで沸かしてみましょう。
それでも赤いお湯になってしまうという場合でも諦めてはいけません。
そもそも、茶釜でお湯を沸かす魅力は釜の鉄がお湯に溶けだし、鉄分豊富なお茶になる事が味わいの一つでもあるのです。
赤いお湯でお茶を点てるわけにはいきませんが、何度も沸騰させていくうちにだんだんと赤い色は薄くなってきます。
透明なお湯が沸かせるまで、根気よく茶釜に火入れしてみましょう。
茶釜に限らず、茶道具は使って初めてその味わいや魅力が分かるものです。
飾る為の価値ある骨董品として手に入れた物でも、一度は自分の手で使ってみましょう。

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