茶筅(ちゃせん)

茶筅(ちゃせん)とは

初心者でもなじみのある茶筅

茶筅という言葉だけ聞くと分からないという人は多いかもしれませんが、茶碗に抹茶を入れお湯を注ぎ、かき混ぜる時に使う茶道具と聞くと分かるのではないでしょうか。
茶道をイメージする時、片手でお茶碗を抑え、もう片方の手でかき混ぜる道具を持っているシーンを想い浮かべる人は多いと思いますが、その茶道具が茶筅なのです。
キッチンにある物で例えるなら竹で出来た泡だて器のようなものです。

流派によって使い分ける茶筅

茶筅は10㎝程度の短い竹の筒の半分くらいを細かく裂いて糸で編んでいくのですが、茶道の流儀や使われ方によって出来上がりの形や使う竹は異なります。
例えば、裏千家であれば白竹で作った茶筅を使い、表千家では煤竹を使います。
裏千家と表千家の違いは細かく挙げればキリがありませんが、白竹の茶筅を使うか煤竹の茶筅を使うかは分かりやすい違いでしょう。
また、裏千家では薄茶をしっかり泡立てて頂きますが、白竹で作られた茶筅は張りが柔らかいので泡立てやすいので裏千家にはぴったりの素材なのです。
茶筅の形で比べてみると、例えば武者小路千家で使う茶筅は紫竹を使っていて穂先が真っ直ぐなのに対して、裏千家では穂先は曲がっています。
さらに、穂の数が七十の茶筅もあれば、百を超えるものもあり、持ち手の太さや手触り、抹茶の立て具体など、茶筅の味わいは一つ一つ違います。
茶筅は数ある茶道具の中でも特に手ごろな価格の物が多いので、茶道を習い始めた人でも自分専用を手に入れやすいと思います。
自分用の茶筅を購入する時は、色や形や手の馴染み具合などいろいろな視点から観察し、茶道具の奥深さや味わいをまずは茶筅から感じてみましょう。

骨董品として価値ある茶筅の見極め方

茶道具の多くが骨董品として出回っているのに対して、茶筅は言わば消耗品です。
使えば使うほど穂先は傷み欠けてくるようになりますので、美味しいお茶を点てる為にも、茶筅は定期的に摂り替えていく必要があるのです。
お茶にこだわっている人であれば、茶筅は1回使ったら新しいのに交換するという程です。
しかし、そんな茶筅にも、骨董品として価値のあるものもあります。
蔵の整理をしていたら木箱に入った茶筅を見つけた、あるいは古道具の中に茶筅が混じっていたなどという場合は、まずは作者の名前が入っているか確認してみましょう。
さらに、茶筅が煤竹など稀有な竹で作られていれば、消耗品と言われる茶筅でも立派な骨董品として価値が出てきますので、一度骨董品を専門に扱う人に見てもらいましょう。

自分に合った茶筅の見つけ方

自分に合った茶道具を選ぶ事は美味しいお茶を点てる為には欠かせない事ですが、特にお茶に影響が出るのが茶筅です。
茶筅は使われている竹の種類や穂の数、作者の作り方や感覚によってお茶の点てやすさや混ぜ具合が大きく変わります。
まずは知人の紹介やピンときたお店で購入すると思いますが、使ってみてしっくりこないようであれば、別の作者やお店を探してみましょう。
同じ作者の茶筅でも、素材や穂数によって使い勝手は異なりますが、作る上での感覚が同じになってしまう為、自分に合わないと思ったら作者を変えてみるのが一番お勧めです。

使い終わった茶筅は供養してもらおう

茶筅を買い替える時はただ捨てるのではなく、供養してもらいましょう。
茶筅は消耗品と言われるほど、茶道具の中では取り換えの早い道具になりますが、そもそも茶筅がなければお茶を点てる事が出来ませんので、茶道具の中では一番の主役といっても過言ではありません。
美味しいお茶を点てる事が出来た茶筅への感謝の気持ちを込めて、役目を果たしきった茶筅はしっかり供養してもらいましょう。

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