風炉(ふうろ、ふろ)

風炉(ふうろ、ふろ)とは

お茶を点てるには風炉がなくては始まらない

茶道の中では影の存在でありながら、茶道具の中では主役級の必須アイテムなのが風炉です。
風炉はお湯を沸かす為の道具で、灰と炭で火入れし、そこへ釜を掛けてお湯を沸かします。
イメージとしては火鉢のような役割を持つものです。
風炉はもともと日本にあったものではなく、鎌倉時代の初期の頃、仏具と共に中国から渡ってきたと言われています。
それ以来、お茶を点てる時は1年を通して風炉を使ってお湯を沸かしていましたが、千利休や武野紹鴎の時代から風炉は夏場に使い、冬場は畳を切って炉壇を作り火入れする、炉を使うようになったのです。

初めての茶室作りは風炉がお勧め

頻繁に茶会を開く、あるいは茶道を教えているという場合は風炉と炉の両方を用意した方が良いかもしれませんが、趣味としてお茶を点てる為に用意するのであれば風炉がお勧めです。
部屋を茶室に変えなければならない炉に比べ、風炉であれば家の中だけでなく春先や初夏の頃に庭先で茶道を楽しむ事も出来ますので、個人でお茶を楽しみたい人にとっても使い勝手が良く重宝する事でしょう。

骨董品の風炉の選び方

骨董品の風炉を選ぶ場合、保存状態の良い物や輪ジミや錆びがないものなど見た目が良く、すぐに使えるものを選ぶ人も多いですが、鉄の素材が薄くなっていなかえれば仕上げ直しをしてもらう事で錆びも輪ジミも数千円から数万円で綺麗な状態へ手入れする事が出来ます。
風炉に限らず茶道具の骨董品を探す時は、使い勝手の良さや耐久性を確認し、実際にこれからも使っていけるかどうかという事が大きなポイントになりますが、手直しによって生まれ変わらせる事も出来ます。
骨董品は今の状態だけを見て判断するのではなく、手入れした後はどうかという視点でも探していきましょう。

風炉の種類と特徴

風炉には大きく分けて3種類あります。

土風炉

まず、土風炉と呼ばれるものです。
土風炉は素焼きされた陶器に黒漆を塗り磨き上げられたもので、眉風炉や道安風炉、面取風炉や紅鉢など形の違う土風炉があります。
中に入れる灰形は風炉の形によって変わり、例えば眉風炉であれば二文字の灰型を、面取風炉は遠山の灰型をというように、風炉の形によって灰形は変わりますので、茶道具を初めて購入する場合は、購入前に確認しておくと良いでしょう。

唐銅風炉

次に唐銅風炉です。
これは唐銅で作られていて、風炉の肩に直接釜がかけられる五徳のいらない風炉として特徴があります。
但し、唐銅風炉の中には五徳が必要な物も稀にありますので、骨董品として購入する場合は注意しましょう。

鉄風炉

そして3つ目が鉄風炉です。
これらの他にも、板製の板風炉や陶磁器製の陶磁器風炉など変わった素材の風炉もありますが、茶道具の風炉として探す場合は、ほとんどが土風炉か唐銅風炉か鉄風炉と考えておきましょう。

部屋を茶室専用にするなら炉がお勧め

炉というのは、部屋の畳を切って床下を開け、そこへ炉壇を作り炉縁で囲い、中に灰を入れて茶釜を火にかけるものです。
炉の魅力は炉縁にどんな素材を作るかによって大きく別れ、真塗や蒔絵など塗物を使う華やかな炉もあれば、栗や柿、梅や桜など木地物を使う詫びた雰囲気のある炉もあります。
茶室の広さや雰囲気に応じて、炉もコーディネートしていきましょう。

客人をもてなす工夫がいっぱいの茶道具

炉に入れる灰は風炉に入れる灰と比べると倍近く大きくなりますが、これは冬場、客人にも火の暖かさが伝わるようにという想いから、炭を大きくしたと言われています。
茶道具にはそれぞれに意味があり、客人をもてなす配慮がされていますが、その想いはお湯を沸かす道具にも込められているのです。
茶道具に込められた想い、それぞれの骨董品が背負う歴史、こうした目には見えないものを感じ取る気持ちも忘れずに道具と触れ合いましょう。

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